山田太一脚本の「大丈夫です、友よ」は、CSフジテレビ721で明日1/18放送。

九州玄界灘に面した静かな港町で暮らす主婦、中村良子(市原悦子)。中学の同級生だった夫の昭夫(井川比佐志)とその父征三(坊屋三郎)との暮らしは穏やかなもので、数年前、一人娘の洋子(深津絵里)が昭夫と諍いの末、家を出て東京で暮らしていることくらいが心配の種だった。

ただ、昭夫がリストラで会社を退職したことや、食事以外は興味を示さない義父の姿に、良子は、忍び寄る老いを感じはじめていた。

平凡な生活のなかで、心の中に砂漠が広がりつつあることを、良子は小さく意識していた。

そんな良子の前に現れたのは、小、中学の同級生で憧れの存在だった塚田浩司(藤 竜也)。相変わらず魅力的な浩司と言葉を交わしてときめきを感じた良子だが、東京で事業に成功しているはずの浩司のなかに、自分と同質の虚しい感情があることに気づく。

浩司が発した一言、「二人で贅沢をしよう、旅に出よう」という言葉にうなずいてしまったのは、そのときめきと不安が相半ばした結果だった。

「浩司は死ぬつもりかもしれない」。漠然とした不安を抱きながら、一方で、今までに味わったこともない、ハウステンボスでの夢のような贅沢な時間に酔う良子。地味で平穏な生活を送ってきたからこそ、良子のこの旅での感動は大きいものだった。

浩司は、そんな良子と接することで“生きる”ことの楽しさ、素晴らしさを忘れかけていたことに気づく。傾きかけた会社を救うために、自殺を考えていた浩司は、良子の無心な笑顔に救われた。

良子は、旅の終わりに、社長の浩司を追ってきた洋子と連れの銀行員、有沢智之(柳葉敏郎)の二人と偶然出会う…。


出演は、市原悦子、藤竜也、深津絵里、柳葉敏郎、井川比佐志 ほか。

2009.1/18(日) 20:00~21:50 CSフジテレビ721で。


期待していた新作の「ありふれた奇跡」が、第2話時点ではガッカリを通り越して、山田太一どうしちゃったんだ?としか思えない感じの脚本になっちゃってるけども、こうして過去作品の再放送のキッカケとなってくれるのがせめてもの救いといいますか、、、。



沿線地図 (1979年)

沿線地図 (1979年)

  • 作者: 山田 太一
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 1979/03
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