昨日、今日でBDの「劇パト」2作を観賞してみた。
ファミ劇あたりでやってるのをながら観する事はあっても、通しで観たのはいつだったか忘れるくらい前だったということもあって、割と本気モードで観賞。

「1」、「2」のどちらも、作品全体が地味目な色に抑えられているので、BD版「逆襲のシャア」で感じたほど鮮烈な発色とは思わなかったけども、「1」の特車隊隊員服のオレンジの発色は、記憶の中にある、セルを直接見た時の色に大変近いのが印象的だった。
色絡みで言うと「2」の冒頭、レイバーのシミュレーターから降りる野明と、遊馬の履いているシューズの水色が目立っていて、LDサイズジャケが大不評だった初版DVDで同じカットを見比べてみると、やはりBD版は発色の良さが際立っていた(リマスター版のDVDはまた違うのかも知れないけど)。

「1」の方は、フィルムのダメージのせいか、所々で波ガラスが使われているかのように画面が波打っている事が有ったけど、約20年前の作品という事を考えると、トータルでは十分過ぎるほどの画質という印象で、値段が高いだけの事は有るなぁと、妙に納得してしまうのだった。いや、安いに越した事はないんだけど。


それにしても、何度も観た作品のはずなのに、いままで間違って認識していたり、気がつかなかった部分が数ヶ所あったのには驚き。
何に書いてあったのか、はたまた映像特典の類いだったかは忘れたけど、押井のインタビューで「自分の作品は、10年後(?)の鑑賞にも耐えられるように創っている」という風な発言を読んだ記憶があるけど、「躍る大捜査線」をはじめ色んな作品に影響を与えながら、ホントに20年耐えてる作品を撮ってるわけだから、その言葉には説得力がありますな。


で、このBD版「機動警察パトレイバー劇場版」の裏ジャケ。

「箱船をぶち壊しにいくのさ!」という遊馬のセリフが躍っているけども、、、。

なんか違和感ないか??

、、、、。

そうだ。

“方舟”じゃなく”箱船”だから何となくヘンなんだ。

いや、そもそも”方舟”が正解なの?と、ちょっと調べてみた。

このBDのブックレット、劇場パンフ、初版LDのブックレット、小学館「THIS IS ANIMATION 機動警察パトレイバー 設定資料全集」等々、部屋から見つける事が出来た資料では、いずれも「方舟」という表記になっていて、「箱船」という表記はザッと見た限り見つからず、Wikipediaの「天使のたまご」の項では以下のような記述も。

なお「はこぶね」の一般的な漢字表記としては「箱船」「箱舟」等複数の表記があるが、押井はこの作品以降「方舟」に統一した。

出典の無いWikipediaの記述を100%信用するわけには行かないだろうけど、何かしらの理由も無くそんな事を書く必要もなさそうだし、「箱舟」「箱船」という表記も間違いではないとは言え、この作品においては、やはり誤植と言っても良いレベルなんじゃないの?という風に個人的には思ったり、、、。

↓この写真はBD裏ジャケと、劇場パンフ。
パンフでは「方舟をブチ壊すのさ」って書いて有りますな。
PAT_BD_PAMPH.JPG

遊馬のセリフなんだから、遊馬が「方舟」ではなく「箱船」という漢字で記憶していて、それを声に出しているという設定ならそれも間違いじゃないのかも知れないけど、、、(笑)
台本かコンテが有ればハッキリするんだけどなぁ、、、。

それにしても、このパンフは24pで600円と、あの当時としては結構高かったし、大きくてチャリで持って帰るのに一苦労だった記憶が、、、。ちなみに「パト2」は24pで800円、「攻殻」は20pで1000円。
「パンフをバッグに入らない大きさにしちゃえば、電車の中とかで宣伝効果も狙えるんじゃね!?」という魂胆も見え隠れするこのサイズはホントやめて欲しいわ。 見た後の食事やら帰り道ではとにかく邪魔だわ、無事持って帰っても、本棚から余裕で飛び出すわで、何一つ良い事無しなんですが。
そんな邪魔者扱いされて段ボールに入れられていたパンフが、こんなカタチで日の目を見ようとは(笑)