浅田次郎ドラマスペシャル 「角筈にて」はBSジャパンで明日2/9再放送。
(http://www.bs-j.co.jp/official/tunohazu/)
みどころ
人気作家・浅田次郎の直木賞受賞作「鉄道員(ぽっぽや)」の中でも特に支持の高い「角筈にて」は、核となる「父と子」「夫婦の絆」そして「サラリーマンの現実」というテーマを通じて、現代社会に生きる市井の人々の姿を鮮明に描き出した秀作である。これを松原敏春が巧みに脚本化、テレビドラマならではの見応えあるエピソードを加えさらにドラマ性の高いものに仕上げた。組織の中で生きるエリートサラリーマンの悲哀と彼を支え続ける妻との情愛、そして失踪してしまった父への恋々とした想い…。普遍的なテーマである“人と人とのつながり”を、深みのある演技で定評のある豪華キャスト陣で丹念に描いていく。
あらすじ
貫井恭一49歳。東大を卒業し、一流商社に就職、一貫してエリートの道を歩んできた彼には大きな転機が訪れようとしていた。上司が派閥抗争に破れ退陣を余儀なくされたのに伴い、腹心の恭一もブラジルへの左遷が決まってしまう。役員昇進を目前にしての仕事で挫折。恭一の身の上を案じる部下たちと酒を飲んでの帰り、恭一は若いころに通いつめた角筈のゴールデン街に1人、立ち寄る。午前1時を回り表に出ると、目の前を女子高生が中年サラリーマンと連れ立ってラブホテルに入っていくところを目撃してしまう。通勤時に見かける女子高生、未来の後を慌てて追いかけた恭一は、彼女の父親だと偽り寸前のところで援助交際をやめさせるが、未来には理解されない。実は恭一のこの行動には理由があった。
またいとこの久美子と結婚したものの、父親になる自信を持てずにいた恭一は、若さや仕事を理由にせっかく授かった子どもを中絶させてしまう。この時のことが原因で恭一夫婦は二度と子どもを持つことが出来なくなった。「もし、あの時の子どもが生まれていたら、丁度彼女ぐらいだろう…」そんな思いで恭一は未来を眺めていたのである。
父親になることを拒否してしまった恭一には、忘れたくても忘れることのできない過去があった。42年前、恭一8歳の夏。新宿・角筈のバス停で父に捨てられてしまう。母方の伯父一家に家族同様に迎えられた恭一だったが、諦めながらも心のどこかで父親が迎えに来てくれることを信じていた。しかし、いっこうに現れない父…。自分の家の表札の横に「貫井恭一」という手作りの表札を掲げてくれた伯父。東大の合格発表の時には、家族総出で本郷に来てくれた。そんな温かさの中で育ちながらも恭一は「父に捨てられた」という心の傷を持ち続けていたのである。出世が決まった同期・安岡と新宿で飲んだ帰り道、恭一は人ごみの中に「父」を見かける。慌てて追いかけるが、見失ってしまった。様々な思いが恭一の胸をよぎる…。帰宅し、早速久美子に報告するが「錯覚よ」との返事。恭一自身も長い月日が経っているため、確信が持てない。しかし、これをきっかけに恭一はそれまでの自分を振り返り始める。
そしてブラジルに旅立つ日。成田に向かう途中で立ち寄った新宿・花園神社の境内で、遂に父と出会う恭一。その父の姿は…。
ということで、1999年11月4日にテレビ東京の開局35周年記念番組として放送された浅田次郎原作のドラマ「角筈(つのはず)にて」がBSジャパンで再放送。
放送は明日2014.2/9 18:30~20:54 BSジャパンで。
原作:浅田次郎
脚本:松原敏春
演出:石橋冠
出演:西田敏行、竹下景子、柄本明、橋爪功、前田愛、北村総一朗、梨本謙次郎、梶原善、石丸謙二郎、津嘉山正種、鈴木瑞穂
ちなみに、この番組の前2/9 12:00~17:00には、高島礼子、内藤剛志出演のドラマスペシャル「赤い月」を再放送。こちらも懐かしい。
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