屋根裏部屋

No.3

ラーゼフォンの話

オフィシャルサイト

ラーゼフォン オフィシャルウェブサイト
ページが存在しなくなってたらゴメン…

なんで見る気になったかというと、出渕がすき…というわけでなく(ライディーンと闘将ダイモスはすごく好きだったが既に忘却の彼方である。ダイモス地上波で再放送してくれないかなぁ〜)朝日新聞夕刊“アニマゲドン”に紹介されていたので、ちょっと見てみる気になったのだ。故に、第1楽章(第一話)は見逃してしまった。

いや〜それにしても…これはもう、パクリとかいう問題を既に越えてるような。毎回毎回期待に違わず(?)「おお!こいつわエヴァか?」と思わせてくれるのだ。

フジに「エヴァンゲリオンやって下さい」と頼まれたのか?
あまりに皆「エヴァエヴァ」というので、「そんじゃエヴァ作ってやる!!」とヤケクソで作ったのか?

それにしても、はっきり言って、面白くない。(でも見てるが…)
絵は結構雰囲気あるし、クオリティは高いと思うんだけど(でもEDの鳥とスカートは変だ)

ではどこが面白くないのか?

まず脚本と演出がクサい。
そして何よりも遙がマズイ。
声は結構落ち着いているのに、なんでことあるごとに顔を赤らめるんだろう?あのくらいの年なら綾人くらいの年齢の子に対して、顔を赤らめたりしないと思うんだよね。

ミサトも年の割にはめちゃくちゃだったが、それでもそれなりに年を取り彼女なりに考えて行動していた。
遙やミサトが「有能」とはとても思えない(遙に関しては、綾人は「有能」と言いきっているが)し、TERRAもネルフも組織として甚だギモンな点が多いのは同じだ。
職員は若いにーちゃんねーちゃんだし、TERRAに至っては登校拒否の高校中退と思われる子をバイトとして雇い、かなり重要(に見える)部署に着かせている。明日の地球を救うはずの組織が、こんなでいいのか!? と思ったが、エヴァの場合は話が進むうちにそんなことはどーでもよくなってしまったのであった。

そして「エヴァから適当にエピソードを見繕って再編集した」と思える話の進み方。
ちゃんとしたストーリーがあり、その中で必然性があったり、遊びゴコロ(パロディ)で入れたり、つまり面白くなれば私はパクリでもなんでもいいと思うのだが、ラーゼの場合はどうも反対のように思える。
要するに、「パクるカット」を決めてからそれに合うように話を組み立てている感じなのである。故に、話の流れに必然性があまり感じられず、「エヴァのこのシーン出したくて、このカット作りました」みたいな話になっているのだ。

そしてわかりづらいストーリー。
エヴァ同様、少しずつ謎が明らかにされて来ているが、その破片がさっぱり繋がらない。そして久遠が何言ってるのかよく聞き取れない。

エヴァもパクリと言われ、さんざん叩かれていたが、それでも「早く続きが見たい」と気になって仕方がなかった。なんだかんだ言ってもそれは結局面白かったということだと思う。
だって、普段アニメ見ない人まで劇場に行ったんだから。

残り1クール、どんな風にパクって行くのか…
次回は2号機登場らしい。
きっと三嶋玲香は3人目なんだろう。
久遠(玲香か?)は黒い卵のラーゼで自爆し、エルフィは功刀に撃たれて死ぬ。
遙は綾人をかばって死ぬのだろう。
量産型のラーゼが空を舞い,羽が6枚になったラーゼは
木星に飲み込まれて全てはCLCの海に…

ホントにそうなるのか?

それにしても、監督はどんな気持ちでインタビューに答えていたのか…

2002.5.10
つづく

さて,後半戦に入ってかなりエヴァ色がぬけてきたが,やっぱりなんだか話がぎくしゃくしてるのは変わらない。
カントクは「そんなに似てますか?」と言ったとか何とか…

ところで最近こんなページを発見した。

世音神殿
世 音 神 殿
ページが存在しなくなってたらゴメン…

エヴァンゲリオンの時と同じく,謎解きのページである。
謎解きというよりは画面を詳細に見聞し,そこに描かれている情報からいろいろ推測すると言う方が正しいのかもしれない。
よくもまぁ,ここまで…と思うほど,細かく分析してあるので,1話くらい見逃してもここを見れば事足りるほどである。

ここの考察だけを読むと,なんかすごく面白そうな話に思えるのだ!
…ということは,演出のしかたでもっとマトモに見せることが出来たと言うことなのか?
やっぱりマズイのは脚本と演出…。

それにしても,ミサトのパクリと思えるペンダントから,エルフィの信仰を推測するなんて恐れ入りました。

2002.6.12
つづく

後半に入って,さすがにまともな脚本になってきたが,ホントにちゃんと終わるのか??
残すところあと6話なんだけど,全然謎が解明されないぞ!
それにしても何で久遠の歌がボロディンの「ダッタン人の踊り」なんだろう??
たしかアニマゲでは「音楽を新しい武器にした」「交響曲のようなアニメを目指している」みたいなことが載っていたと思うのだが,サイト(↓)を見に行ったら書いてなかった。

アニマゲドン インタビュー「ラーゼフォン」 出渕裕監督に聞く

ダイジェスト版で抜粋なんだろーか??
それはそうと,ここで一発,カッコイイオリジナル曲をどーんともってくれば,説得力があったのに,こんなメジャー化したクラシックを持ってこられてもねぇ…。
この間初めて搭乗シーンを見たが,いつも「らーぜふぉんっっ」と呼ぶと飛んできて載せてくれるってこと? まるでゴーグのようだ。いいなぁ,ペットのようなロボット。欲しい…。
フジのメンテで3週間お休みか…つまらん。なんだかんだ言って,結構楽しみにしているのだ。

2002.7.4
つづく

ついに最終回を迎えた。
最後に来ても、やっぱりエヴァ臭い…
赤と黒の市松模様の絨毯、青いカーテン、これはツインピークスですか?

                      │
                ┌──────────┐
              六道翔吾        遙の母 ━━━ 美嶋
                │          ┃   │
              養女│          ┗━━━━━ 紫東
                │ ┌───┐        │
      亘理士郎 ━━━ 神名麻弥   久遠     ┌───┐    
     (神名博士) │ (旧姓六道) (卵子提供者) 遙   恵
        ┃   │         ┃
        ┗━━━━━━━━━━━━━┛
            │           ※綾人、麻弥は東京ジュピターで
          ┌───┐          生活していたため、他のキャラ
          綾人  樹          より12才若い。



綾人が物忘れがひどいのは、ラーゼフォンと一つになり「人でなくなる」日のために、麻弥が事を運びやすいように、「物事を深く考えない、知ろうとしない」ように育てたためであることが久遠と麻弥のセリフから分かったが、それを差し引いても綾人の行動は矛盾だらけだ。まるで毎日リセットされ、全てを忘れているかのように感じられることがある。

久遠に「知ろうとしない」ことをもうしなくても良いのだ、周りの人の気持ちをそのまま受け入れなさい、そして自分を受け入れなさい(=久遠と一つになる)と呼びかけられる。麻弥の言うように、久遠は綾人を導いて行くが、綾人は失われた過去(遙の存在)を取り戻し、遙を選択した結果、久遠(と黒ラーゼフォン)はドーレムのように破壊された…

これは導いた久遠の望んだ結果だったんだろうか?
久遠は遙を選んだ綾人に「よかったね、綾人」と言っている。そして樹に対しても「綾人と同じように等しく樹を受け入れる」と言っているが、既に樹は小夜子に刺され殺されているので、受け入れた結果どうなるのかがわからない。

麻弥が遙の姿をしたイシュトリに過剰に反応したのは、封印したはずの過去を無意識のうちに求めていることがわかったからだろう。遙を求めてラーゼフォンと一つになるのことは、麻弥が求めている結果ではないからだ。

バーベム卿はMUが地球を支配していた頃から存在しており、「2体のラーゼフォンによる世界を新しく生み出す装置(=ラーゼフォンシステム)」の創造者で、自分が作ったシステムが発動した結果を見届けたいが為に、西暦2012年12月28日のシステム発動の「約束の日」まで身体を乗り継ぎ生き続けていただけだった。

一応謎は解明されたが、「真のラーゼフォン」2体がやっていたことが、いったい何だったのか未だによく分からない。
成層圏で「ら〜〜〜」とやりあっていたあれはいったい何だったのだろう??
久遠があの結果を望んでいたようには見えなかったのだが…。

かくて、自分の世界を取り戻した綾人によって、地球は時限卵となり世界は調律された。
父の遺跡の発掘に一緒についてカナイ市に来た綾人は、たまたま叔父のもとに遊びに来ていた六道博士の姪、遙と出会う。後に2人は結婚し、久遠という一人娘が生まれる。同級生の朝比奈浩子と鳥飼守は結婚したし、父の神名博士は教授へ昇進したようだ。
恵はカナイ市で暮らしているが、2人は東京にいるらしい。

どー考えても、綾人が12年後に樹になるとは思えないんですけど。

ここで問題なのが、いったいいつまで時間が巻き戻ったのか、ということである。
久遠と麻弥の「逆神隠し」はなかったことになったのか?
しかし、綾人と樹は人工授精で「故意に作られた人間」であり、「逆神隠し」がなくなればその存在もなくなってしまうと思うのだが…。
久遠は2人の子供として生まれてきているから、綾人の母であることはあり得ない。麻弥が母で、樹はこの後2人の間に第2子として生まれてくるのだろうか?

そして、まさかとは思っていたけど…

来春映画化決定

とは!
そこまでエヴァを踏襲することないんじゃいの〜?
もうここまできたら、もちろん春夏2回公開だよね??

 

ギールもバーベムも神となった子供の選択に全てを預けてしまった。
シンジも綾人も神となり、世界の行く末はそれぞれの選択にまかされてしまった。
シンジは傷ついても他人がいる世界を選択し、アスカと2人CLCから生還したが、綾人は全てなかったことにした世界にしてしまった。
ミサトはシンジ(と加持)を思いながら死んでいったが、遙は生きて「続き」をすることが出来た。

やっぱり、エヴァのラストが気に入らなくて、自分でエヴァを作りなおしたのでは…

2002.9.16
おわり


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No.1 エヴァンゲリオンの話
No.2 宇宙戦艦ヤマトの話
No.3 ラーゼフォンの話
No.4 医者ドラマの話
No.5 少年陰陽師の話
No.6 サザエさんの話