ジャンクからの生還 その壱 (2003.4.27)

やっぱりその日は突然やって来た。

購入後約1年4ヶ月でハードディスクが壊れ(ジャンクへの道 その1/その2を参照)、約2年8ヶ月後についに本当に壊れてしまったのだ。
さっきまで普通に動いていたのに、フリーズしたので再起動ボタンを押した。しかし、ウンともスンとも言わない。最悪なことに起動音すらしないのだ。
頭を駆けめぐる嫌な予感…。

症状を整理すると、

1

起動ボタンを押すと、ビィーーーンとモニタがつく音がする。前面の電源ボタンは点灯。(=電源系統は故障していない)

ファンの音はするので、ハードディスクは回っているようだ。(=ハードディスクは壊れていない)

起動音がしない(=ROMを読みに行っていない)


どうやらロジックボード(マザーボード)がイカれてしまった模様。
ダメだろうと思いつつ、起動用システムCDを入れてみたが、やっぱりだめだった。しょうがないのでイジェクト用の穴に針金をつっこみ、CDを取り出す。

マザーボード交換となると、修理費用が10万近くかかってしまうだろう。ムラウチ安心保証(購入店独自の補償制度)に入っていたが、前回バラしてハードディスクを交換してしまったので、修理に出しても「改造」と見なされ有償修理かなぁ…。

ああもう、コイツは本当にジャンクとして売り飛ばすしかないのだろうか…。

Macの師匠とあおぐ友人に相談してみたが、「買い換えだね〜。2年くらい使ったのなら、そろそろ新しいのに替えてもいい時期だよ。で、次何買う?」という答えだった。年1回は壊れているので、思わず「…Windows」と答えてしまった。

とりあえず当面の間、予備機であった7600/120を使用することにして、MacOSを8.5に戻した。(以前に8.6に上げたら重くて耐えられなかったため)
ところが、対応OSが8.6以上になっているものが意外に多かった。まず、Macの定番圧縮解凍ツールであるSutuffItの最新バージョン(7)、そしてFlash Playerも最新の6はMacOS8.6以上でないと動かない。そうなると古いバージョンを検索して探し出さないとならない。次にCPUがPowerPC604と4世代も前であり、グラフィック機能も遅いため、ブラウザの描画が遅い。我が家はADSLで実質4Mbpsの通信速度なので(近所にNTTの交換局があるからです)かなり恵まれているハズなのだが、まるでモデムで繋いでいるような遅さなのだ。

これはもう、現役とは言えないなぁ…。無いよりはマシだけども。

いろいろ検索してみると、iMacで「内蔵電池がなくなって起動しなくなった※1」という例があり、早速電池を購入してバラして交換してみる。祈るような気持ちでパワーボタンを押した。
…だめだった。
…いよいよ買い換えか…
(電池は電池が切れて久しい7600に使用。時計が合っていませんと怒られなくなった)

※1
このマシンはRev.Aタイプで、この場合は「少し前から時計が狂い始めた」等の症状がでたようです。

バラしついでにハードディスクも外し、こちらは会社に持っていって、G4Macに繋いだところ、正常にマウントされた。おそらく次に買うのもiMacだと思うので、ATAのディスクは1台しか接続できないため、中身をCD-Rに焼いて持ち帰ることにした。

このiMacDV400ストロベリーは、筐体の色が気に入って買ったため、やっぱり手放したくないのだ。なんとか安く修理は出来ないものかといろいろ検索みると、「ジャンクで起動しないiMacを買って試しに電源を入れてみたら、起動してしまった」という人が何人かいた。数年前、古〜〜いPeformaを¥398で買ってきて、中開けてコネクタ挿し直したら起動してしまったという例を見ているだけに、自然治癒(?)してくれないかなぁと思ってしまう。(実際毎日電源入れてみたりしたが、やっぱだめ)

ジャンクiMacを復活させた人のページによると、電源自体が入らないのはフライバックトランスの故障、それ以外に電源回路用のパワーICが壊れやすいらしい。

仮に故障個所がパワーICだと特定できたとしても、それを交換するためにはブラウン管を外さなくてはならない。ブラウン管は高圧電流が溜まりやすいため、ヘタにシロウトが手を出すと感電死という事態もあり得る。第一、ICはどこから手に入れるのだ?(秋葉原では売っていないため、自分で交換した人は海外のアップルサイトをみて部品を特定し、海外から購入したようだった)

やっぱりこれはダメそうだと判断し、iMacはジャンクとして売り新しいマシンを買うことを決意し、注文した。今度もiMac、液晶の17インチ、1GHzだ。予期せぬOS X導入となってしまった。

実はOS Xは、店頭で見た瞬間から気に入らなかった。あのDockというカーソルを持っていくとびろ〜んと拡大されるヤツとか、マルチタスクでウィンドウが入り乱れるところ、Windowsのようなウィンドウ表示、全てが気に入らない。おまけにMac OSと言うが実体はUNIXなので、システムファイル構成が全然違う。どこに何があるのかよくわからない。システムCDで起動も出来ない。使い始めてあまりの違いにMacに向かうのが憂鬱になってしまった。

おまけにモニタが傾いていた。「初期不良!!」と思ったが、実は置いているパソコンラック(安物)が傾いていたため、一緒に傾いていただけだった。

モモ(ストロベリーiMac)ちゃん、生き返ってくれよ…そうしたら大福(1GHz iMac)売っぱらってもいい…
そう思うほど、OS Xには馴染めなかった。

どこが壊れているか特定するためにも、ダメ元で修理に出すことにした。元々ついていたハードディスクは、データの救出を試みた時にバラして壊してしまった※2ので、一旦外したハードディスクをフォーマットしなおして、OSだけ入れてまた付けた。このディスクは媒体欠陥があるようなので、戻ってきてからきちんとフォーマットする予定。

※2
ハードディスクは復旧のために、友人に預けてあった。以下は友人が行ってくれた作業です。
同じタイプのハードディスクをネットオークションで手に入れ、基板を交換してみたが動かなかった。どうやらアーム部分が壊れているらしい。箱を開けてアームを交換してみるととりあえず見えるようにはなった。が、このままではコピーする先のディスクがないため一旦取り外し、FireWireがついたマシンを手に入れたら、再びチャレンジということになったのだが、次に繋いだ時には二度とマウントすることは無くなってしまったのだった…。推測するにアームが壊れたので基板も壊れてしまったらしい。
救出作戦は失敗に終わった。投資金額は¥5,000+送料+振り込み手数料(T-T)

…つづく


 

ジャンクからの生還 その貳 (2003.5.3)

過去の話→ ジャンクへの道その1
ジャンクへの道その2
ジャンクからの生還その1

実は去年(2002)の暮れ、Mac OS9での起動は現行モデルで終了ということが決定された時点で、新しいMacを買うかどうかの選択にちょっと心が揺れたのだが、PostPet V3以外ではさしたる不満もなかったため、体力増強して遅くて我慢ができなくなるまで使うことにしたのである。

ほんの2ヶ月程前に、メモリ512MB、バックアップ用に友人にお古のCD-Rを譲ってもらったばかりだったのだ。
新しいiMacを買うと、メモリはタイプが違うので使えず、CD-Rはもれなくついてくるので、すべてが無駄になってしまうのだった。

販売店のムラウチ電気に持ち込み、安心保証に入っていることを告げて、費用がかかるようなら連絡をくれるようにお願いして預けた。この安心保証は、メーカー保証に準じるということなので、一応問い合わせがあったときの交渉のために、取扱説明書などを読んでみる。(こういうとき、読むところが少ないiMacの取扱説明書は大変良い)

少なくとも「ハコを開けたら保証対象外」とは書いていない。バラして良いともバラすなとも。

該当しそうなところはこの2つ。

a)

本製品の説明書に記載された使用方法や注意事項に反するお取り扱いによって生じた故障・破損の場合。

e)

不当な改造、調整、部品交換などをされたことにより生じた故障・損傷の場合。

直してくれないわけではなく、「メーカー保証期間であっても有償になる」ということだそうだ。

ハードディスク交換によって壊れたのでなければ、補償対象となるということらしい。
しかし、熱放出量が少ないディスクを選んだとはいえ、10GBを40GBに付け替えたんだから、原因ではない、といえないかもしれない。

それと、夏場に2階でクーラーをつけずに使用していたのも悪かったのかも。よくよく見たら、動作保証気温は10度-35度だった。iMacRev.Dは冷却用ファンがなく、ヒートシンクしか冷却装置がついていないため、内部の温度はかなり上がるようだ。
クーラーが嫌いなため、扇風機のみで使ったりしていたからなぁ。そういえば、コンピュータールームは、冷房ガンガンでかなり涼しくなってるって聞いたことがあったっけ…。

日曜を入れて4日でムラウチから連絡があった。受付時は「ゴールデンウィーク明けになるかも」と言われていたが、ものすごく早い!(前に東芝製のカセットデッキを出したときは見積もりまでに2週間、オリンパスのデジカメは修理完了までに1ヶ月近くを要した)

電話を受けたのは家人だったが、何だか要領を得ない。「保証があるので費用はかかりません。直ったけど部品がないので直りません」
??

次の日早速引き取りに行き、CDから起動できることを確認して持ち帰って、電源を入れると、ふつうに起動してしまった。
伝票には「ロジックボードを交換しました。ハードディスクのテストをしたらディスクエラーが出たが、純正品ではないのでこちらは修理できません」とのことだった。
どうやら勝手に交換したハードディスクのテストもしてくれたらしい。準製品ではないため、そのまま無事に返されてきたようだ。

おそらくハードディスクも純正品だったら、交換されてしまったのだろう。そうなるとデータはパァだ。(受付時にデータが無くなっても文句言わないという誓約書を書かされるので何も言えないのだ)ハードディスクは交換しないで下さい、という修理の仕方は有りだろうか?

参考までに料金を聞いたら、約¥72,000とのこと。ハードディスク交換が原因ではないと判断されたため、保証が効いてタダで直してくれた。

しかしこうなってみると入っておいて良かったかも、ムラウチ安心保証。
PowerMac7600はメーカー保証期間内にハードディスクを交換した以外は、7年ほどたった今でも故障無く動いているため、保証に入っても無駄に終わるかもしれない。そこは賭けである。
(ちなみにムラウチのサービスセンターの対応は結構良いです)

ところで、随分昔だがMacの雑誌に「開けたら即保証対象外というのは間違い。自分でパーツ(ドライブ類)を交換しても、保証が効く場合がある。例えば、フロッピーを外してMOドライブに交換した。その後使っていたらCD-Rが壊れた。こういう場合、ドライブを交換したときにCD-Rを壊したのでない限り、CD-Rは補償の対象になる」というような記事を見たことがある。この記事は正しかったということを今回身を持って体験した。たとえCD/DVDをスーパードライブに交換したとしても、それが原因でなければロジックボードがまた壊れたら、保証が効いているうちは限度額までタダで交換してくれるということなのだ。

前回の「ジャンクへの道」で「開けたら即改造=保証対象外」と書いたが、それは正しく無いため訂正します。ただし、部品交換によって生じた損傷は対象外になるため、改造はくれぐれも自己責任でお願いします。

生き返ったモモiMacはバックアップマシンとして使うことにした。大福もせっかく買ったことだし、何よりもPostPetV3が快適に動くようになった。V3専用マシンではちっともったいなさすぎるが。

続きの再入院はすぐ下を↓


 

iMac DV 再入院 (2003.8.5)

過去の病歴→ ジャンクへの道その1
ジャンクへの道その2
ジャンクからの生還その1
ジャンクからの生還その2

ロジックボードを交換してもらってから、快調に動いていたのだが、なにせバックアップ&原稿書き&画像加工専用マシンとなってしまったため、起動するのは多くて週1回程度になってしまった。

ところが、1ヶ月程前から画面が揺れるようになってきた。
なんと表現したらよいのか、ノイズが入るような、電圧が定まらないような、蜃気楼でゆらゆらするような…
すぐとなりに大福マック(OS Xマシン)があるせいだろうか?いや、しかし、仕事場ではG4を仲良く並べていたが、そんなことはなかった。
貞子が出てきそうな程ひどくないはが、ある日突然「ばちっ」とモニタがつかなくなってしまいそうな気がしたので、検査入院ということで修理に出すことにした。(どうせタダだもんね)

今回も4日程で修理が終わった。
アナログボードが交換されて帰ってきた。しかしどのくらい費用がかかったかを、聞くのを忘れてしまった〜!(次回の参考に聞きたかったのだ)
次に壊れるのは、モニタ本体か、電源部分か…
なんにせよ、後2年は故障なく使えるようになっただろう…よかったよかった。


  

 

 

 

  


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