娚の一生

原作:西炯子(小学館フラワーコミックα刊)
監督:廣木隆一
脚本:斉藤ひろし
音楽:遠藤浩二

出演
堂薗つぐみ:榮倉奈々     海江田醇:豊川悦司
秋本岬:安藤サクラ      中川俊夫:向井理
園田哲志:前野朋哉      友生貴広:落合モトキ
堂薗今日子:根岸季衣     海江田小夜子:濱田マリ
海江田民夫:徳井優      坂田佳代:木野花
女性秘書:美波        富岡春美:岩佐真悠子
下屋敷十和:紺野千春     鯰田みゆき:朝倉えりか
富岡まこと:若林瑠海     信夫:坂口健太郎

不倫の恋愛で傷ついた主人公が祖母の家にやってくるが、間もなく祖母は他界してしまう。
ある日、祖母の昔の教え子だと言う中年男性が「鍵をもらっていた」と離れに住み着き共同生活が始まり「ぼくと恋愛してみないか」と言われる。

とにかく、最初はトヨエツの海江田が図々しくて腹が立つ。
知らない中年男のパンツを一緒に洗濯することに対して、抵抗を感じないんだろうか?
靴下ぬがせて、も、たいして親しくなっている訳でもないのに、素直に脱がしてあげてたけど…私は臭そうでやだなぁ。
おまけに、そのまま台所のテーブルの上にのせていた…

そして、上半身はだけて体を拭き、意味もなく表をのぞくシーンに不自然というか、こんな演出必要?と思ったが、子供とのやり取りのための伏線だったのか…
子供につぐみのことを「おばちゃん」と言っていて「おばちゃん!?お姉さんでしょ!」と思ったが、原作では30代半ばだったのね。
それならまあ、おばちゃんか…

話の後半部分から、かなり早い段階から海江田はつぐみを好きになっていたようだが、リアリティに欠ける感じ。好きになっていくような出来事とかないし。
淡々と描いているけど、所々笑いもあるし、次から次へと事件?が起こるので飽きなかった。
そして思ったより長く感じた。

蹴りを入れられてでんぐり返るトヨエツと、トヨエツに蹴りを入れられその後取っ組み合いになるところもすごかった。
親に引き取られて行くときの子供の号泣は、あんなに嬉しそうに車に乗っていたのになんだか不自然。
と、ツッコミどころはたくさんあるが、楽しめた。

根岸季衣がいい味だしてる。「この人もばあちゃんの遺産やと思って、もらっちょきなさい」とか、実は全部わかってたんじゃないのかなあ、と思わせる。
「よろしくお願いします」と挨拶して、スキップしながら帰っていくところとか、笑える。

なんでタイトルが「娚の一生」なのか…
冒頭に流れる、干してある草木染めの布地(全て同じ色)の間にうつむきがちで若き日の祖母を抱きしめる海江田、ラストでは同じような布地(色々な色がある)の間に海空を見上げる江田に寄り添うつぐみ、という対照的なシーン。
一生といえば一生なのかもしれないけどさ。

トヨエツ、年取ったなあ…
「炎立つ」で唾跳ばして熱演しているのを見て「こやつ、何者!?」と思ったけど、あれから20年か〜。
スタッフロールに内田春菊の名前があったけど、どこに出てたんだろう?
モブシーンはお葬式・法事・夏まつりくらいしかなかったよ。

評価:1h


 

イントゥ・ザ・ウッズ (極上音響上映)

監督:ロブ・マーシャル
原作ミュージカル:スティーヴン・ソンドハイム AND ジェームズ・ラパイン
作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ジェームズ・ラパイン
製作:ジョン・デルーカ, p.g.a./ロブ・マーシャル, p.g.a./マーク・プラット, p.g.a./カラム・マクドゥガル
撮影:ディオン・ビーブ, ACS, ASC
プロダクションデザイン:デニス・ガスナー
編集:ワイアット・スミス
衣裳デザイン:コリーン・アトウッド
音楽監修:ポール・ジャミニャーニ AND マイク・ハイアム
音楽プロデュース:マイク・ハイアム

出演
魔女:メリル・ストリープ
パン屋の妻:エミリー・ブラント
パン屋の主人:ジェームズ・コーデン
シンデレラ:アナ・ケンドリック
シンデレラの王子:クリス・パイン
ジャックの母親:トレイシー・ウルマン
シンデレラの継母:クリスティーン・バランスキー
オオカミ:ジョニー・デップ
赤ずきん:リラ・クロフォード
ジャック:ダニエル・ハットルストーン
ジャックの母親:トレイシー・ウルマン
継母の娘・姉フロリンダ:タミー・ブランチャード
継母の娘・妹ルシンダ:ルーシー・パンチ
ラプンツェル:マッケンジー・マウジー
ラプンツェルの王子:ビリー・マグヌッセン

原作はロングランのブロードウェイ・ミュージカルで、日本でも宮本亜門の演出で2004年に上演されている。
赤ずきん、ラプンツェル、シンデレラ、ジャックと豆の木の物語をベースに、パン屋夫妻とその隣人の魔女の願いを叶えるために奔走し、願いが叶った後の様子までをブラックに描いた話。

メリル・ストリープをはじめ、歌はみんな上手。
しかし、赤ずきんはキャラクター的にちょっとダメだった。
そして、シンデレラが靴を残していくところ、王子が階段にタールを塗って足止めを計るのだが、王子が動かないことで「時間が止まっている」ことを感じ取り、シンデレラが思っていることを歌っていて王子には聞こえてない、と理解しなくてはいけないようだ。
ここのカットだけ時間が止まっていて、不自然なんだよね。
英語のミュージカルって、歌い方がみんな同じ感じだし。
舞踏会のことは「フェスティバル」と言うのか…

シンデレラのアナ・ケンドリックは、昔担当してもらっていた美容師さんに似ていて、そればっかりが頭に浮かんで来てしまう。
美容師さんはものすごい美人というわけではないので、シンデレラは「絶世の美女」ではないよなぁ、と思った。

兄妹の王子がわざとらしく競い合って歌うところは笑えたけど。

中盤までは知ってるグリム童話がベースだから良かったが、その後になると舞台はずっと森の中で地味な映像が続くしストーリー自体が存在していないような感じで、一番最後の説教臭い歌のところは眠くなってしまい、1/3〜半分くらいおぼろげだ…

原作はほんとにロングランした面白いミュージカルなの?
皆さんが感動したと言う「レ・ミゼラブル」もダメだったんだから、そもそもミュージカルは面白さを理解できない体質(?)なのかもしれない…

「極上音響上映」で見たので、巨人が歩くところは腹まで響く音と振動で臨場感たっぷりだったが、歌についての音響の良さ?はよくわかりませんでした。







以下、ネタバレ













呪いを解く本当の目的は「魔女が自分にかけられてしまった魔法を解き、老婆から美しい姿に戻る」なのだが、呪いが解けてもメリル・ストリープが若返るわけではないので、確かに美しくはなったがほうれい線は隠せないよなぁ…

呪いを解くキーアイテム、赤ずきん、白い牛、トウモロコシのような髪の毛、金の靴の4つが全てそろったところで、「これで願いが叶うわ〜」とちんたらを歌っているので、「歌っている間に昨日おとといみたいに『時間切れ〜』となっちゃったらどうすんの?」と思ってしまうのだった。
しかも「髪がダメならトウモロコシのヒゲで!」で効いちゃうし。
豆の木だって、巨人は二人だけってことはないだろうから、切り倒さないとまた巨人が降りて来ちゃうんじゃないの?
空の上にあんな巨体が住んでるなんて、よく天が落っこちてこないよなあ…と現実的に考えてしまうのだった。

ジョニー・デップは本当にオオカミの役でしかなく、15分か20分くらいしか出番がなかった。
王子と浮気したパン屋の妻もあっけなく死んでしまうし、こうなったのは誰のせいだ、と歌い合って、魔女はあっけなく封じ込められちゃうし。

異なる童話のキャラクター同士がかかわり合う、という点で、テレビドラマの「Once Upon a Time」を思い出してしまうが、ドラマの方がずっと面白かったよ。

評価:2a


ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密

監督:ショーン・レヴィ
脚本:デヴィッド・ギヨン/マイケル・ハンデルマン
製作:ショーン・レヴィ/クリス・コロンバス/マーク・ラドクリフ
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演
ラリー・デリー:ベン・スティラー              マクフィー博士:リッキー・ジャーヴェイス
セオドア・ルーズベルト(テディ):ロビン・ウィリアムズ   ジェデダイア・スミス(ジェド):オーウェン・ウィルソン
オクタヴィウス:スティーヴ・クーガン            アクメンラー:ラミ・マレック
アッティラ・ザ・フン:パトリック・ギャラガー        サカジャウィア:ミズオ・ペック
ラー:ベン・スティラー                   ランスロット:ダン・スティーヴンス
マレンカレ:ベン・キングズレー               シェップスハレット:アンジャリ・ジェイ
ガルーダ:ロビン・ウィリアムズ(声)            ティリー:レベル・ウィルソン
セシル・フレデリックス:ディック・ヴァン・ダイク      ガス:ミッキー・ルーニー
レジナルド:ビル・コッブス                 ヒュー・ジャックマン(本人役)
アリス・イヴ(本人役)

第1作目は見たが既に忘却の彼方…2作目は見ていない、という状態で「完結編だから」と見に行ってきました。
既に「石版」自体を覚えてない…
冒頭では動く展示物が、パーティの不思議な演出の一部になっている…?
何だか良くわからない…秘密じゃなくなったとか?
と、こんな感じの始まりでしたが、みんな仲良くやっているんだな、と思いました。

話は単純なので何も考えずに楽しめます。
大英博物館のティリーがいい味出してます。

行きはトラック搬送で、帰りは飛行機??に驚きました。
「飛行機なら夜明け前に着ける」って…

わからなかったのが最後。
なぜティリーたちがアメリカ自然史博物館に?

と思ったら、イギリスフェアだったらしいです…

ロビンウィリアムスの遺作になってしまいました。

評価:2e


 

イニシエーション・ラブ

原作:乾くるみ「イニシエーション・ラブ」(原書房/文集文庫刊)
監督:堤幸彦
脚本:井上テテ
音楽:Gabriele Roberto

出演
鈴木:松田翔太            成岡繭子(マユ):前田敦子
石丸美弥子:木村文乃         亜蘭澄司
海藤:三浦貴大            梵ちゃん:前野朋哉
優子:吉谷彩子            ナツコ:松浦雅
和美:八重垣琴美           ジュンコ:大西礼芳
まどか:佐藤玲            桑島課長:山西惇
静岡支店部長:木梨憲武(友情出演)
石丸詩穂:手塚理美(特別出演)
石丸広輝:片岡鶴太郎(特別出演)
天童:池上幸平
ホテル受付:村岡希美

珍しく原作を読んでいたが「このトリックは映像がないからこそ可能なのに、これをどうやって映画化するのか?」
を見るために見に行った。

原作を知らない人はトリックにひっかかるものなのだろうか?
原作通りの進み方だが、原作はSide A → Side B と読み進むうちに、トリックに気がつかなくても奇妙な違和感を感じるのだが、映画だとあまり感じられないような気がする。
でもまぁ、うまく映像化されていたと思う。
原作と違う最後は、マユに鉄槌が下るかと思ったがそういうこともなく…男性側にはイニシエーションだがマユにはそうではないのかも…と思った。

高速を遠くから撮影するのは大変そう、通行止めにして撮影したのかな。
新車が来ちゃったらどうするの?



以下、ネタバレ

















鈴木辰也(東京):松田翔太
鈴木夕樹(静岡):森田甘路
まず、「鈴木ってこんなにイモくさい設定だったのか?」と驚きが。
原作には見た目の説明なんかなかったから、もう少しインテリジェンスな感じなのかと思っていた。
マユはショートカットで少女っぽい、という表現だったのがすごい「ぶりっ子」に。
そしてAからBへ話が移る時、「どうがんばって痩せても森田甘路が松田翔太になる訳ないのに、本当にそうしちゃうの!?」と思って見ていたらそうなってしまった…
話を知らない人は、これで本当に騙されるのか?

既に話を知っているため、Side Aではこの直後に、こういう事をするんだよなぁ…と思いながら見たが、
処女ではないのに「初めての人がたっくんで良かった(確かに嘘ではない)」
妊娠したかもしれない、と気が気じゃないはずなのに、楽しそうにデート
中絶2〜3日後にも楽しそうに「便秘だったんです」と鈴木とデート
指輪をもらって一ヶ月後、他の男に自分の電話番号を教える

いったいどういう心境でこんな事ができるんだろう…

原作だとマユの一生懸命さを感じるが、映画だとぶりっ子ぶりが際立っていて、非常に不快だ。
ラストシーンで男同士が鉢合わせしても、悪びれる様子もなく「どうしたの?」という感じだし、鈴木夕樹はマユの何人目の「たっくん」なんだろう…と思った。

衝撃のはずのラスト5分は、話を知っているとちょっと興ざめかも。

伏線?として夕樹と一緒に買ったと思われるペアのマグカップが、辰也といる部屋においてあった。
芸能人である美弥子の姉は誰だろう?とちょっと楽しみにしていたが、出てこなかった…残念。

ちなみに、原作本(文庫)は開いたときから「何これカセットテープ?しかもこの超懐かしい音楽の章タイトルって…」と始まり、時間はAからBへと流れているはずなのに「何でAでカルロス・トシキが出てくるのにBで杉山清貴なんだ??
と奇妙な違和感を感じつつ読んでいたが、結局最後まで「順番がおかしいんだけど、作者の勘違い?」と思いながら読んでしまった。
読みながらカレンダーをもとに日付を確認しつつ読まないと、謎はわからないかも。
八王子のCELEOは静岡の伊勢丹レベルなのか…

評価:2b


トゥモローランド

監督:ブラッド・バード
脚本:デイモン・リンデロフ/ブラッド・バード
原案:デイモン・リンデロフ/ブラッド・バード/ジェフ・ジェンセン
製作:ブラッド・バード/デイモン・リンデロフ/ジェフリー・チャーノフ
製作総指揮:ジョン・ウォーカー/バーナード・ベリュー/ジェフ・ジェンセン/ブリガム・テイラー

出演
フランク・ウォーカー:ジョージ・クルーニー
デイヴィッド・ニックス総督:ヒュー・ローリー
ケイシー・ニュートン:ブリット・ロバートソン
アテナ:ラフィー・キャシディ
エディ・ニュートン:ティム・マッグロウ
ウルスラ:キャスリン・ハーン
ヒューゴー:キーガン=マイケル・キー
フランクの父:クリス・バウアー
幼い頃のフランク:トーマス・ロビンソン
ネイト・ニュートン:ピアース・ガニォン
デイヴ・クラーク:マシュー・マッカアル
ジェニー・ニュートン:ジュディ・グリア

フランク少年は1964年のニューヨーク万国博覧会に、ジェットパックを発明品として持ち込むが、ニックスに落とされる。それを見ていたアテナはTバッジを渡し、自分の後を追ってるように言う。アテナを追いかけてイッツ・ア・スモール・ワールドに乗り込むと、異次元の世界へ転送され、そこは技術が進んだ未来のような世界だった…

50年近くの時がすぎ、ケイシーもこのバッジを手に入れて異次元の世界を眼にし、そこへたどり着こうとするわけだが、見えているものは別世界でも、歩いているところは地球上なわけで、一種のパラレルワールドのような感じなんだろうか…

と、序盤はSFのような謎を含んだ始まりだったのだが、思いもよらない方向へ話が進んで行く。



以下、ネタバレ













トゥモローランドは地球上にあるようだが、異次元の世界らしい。エジソンなどの天才たちが作った世界としか説明がないために詳細はよくわからず、なんでそんなところに行けるようになったのか、何のためなのかもあまり説明はない。
ケイシーがバッジに触れると、トゥモローランドの世界が目の前に広がるが、かつてトゥモローランドに滞在し、禁を犯して追放されたフランクによると、ケイシーが見たすばらしいトゥモローランドの映像は、CMとして作られた映像らしい。

物質転送装置?でアメリカからパリのエッフェル塔へ転送され、エッフェル塔の下から現れた宇宙船で地球に再突入してたどり着いたトゥロモーランドは、ケイシーが見た風景とは異なり、荒廃しているような感じ。CMのように繁栄していた時期は本当にあったんだろうか?
まっぷたつに割れて宇宙船が飛び立った後は、いったいどうなってしっまったんだろう…

未来を見る事が出来るモニターによって、地球上の人類はあと58日で滅びる事を知らされたわけだが、天変地異なのかなんなのか、何で滅びるかはよくわからない。
ニックスは総督としてトゥモローランドにいたが、人類が滅びる事に対しては「助けられるならそうした方が良いと思うが、無理だから」という感じ。トゥモローランドが栄えていて「現在が幸せだから地球がどうなろうと関係ない」と思うというのであれば理解できるが、トゥモローランド自体も滅びへの道を辿っているように見えるし、地球上の人類が滅びるとトゥモローランドも滅びてしまうような気がしてならない。
ケイシーがひらめいた「タキオン粒子によってモニターが見せる未来は不確定なもので、変える事ができるはずだ」の理屈もあまり理解できなかった。
人々の意識がちょっと変わるだけで、そんなに劇的に未来が変わるとは思えないんだけど。

終盤はとにかく説明がなくよくわからない事ばかり続き、ラストは58日以上過ぎた後のように見えるが、実は58日目を未然にふせぐためにこれから努力して行くところなのかもしれないし、と、消化不良の感じ。

ケイシーは何でもかんでも矢継ぎ早に質問を浴びせ、とにかくうるさい。
少しは話聞けよ!と言いたくなる。
ジョージ・クルーニーは年取ったなあ…

映画が始まる前のディズニーのシンデレラ城が未来都市になっていて、終わった後は現代のシンデレラ城で、現実に引き戻されたような感じだった。

評価:1f


攻殻機動隊 新劇場版

原作:士郎正宗(講談社 ヤングマガジンKCDX)
総監督・キャラクターデザイン:黄瀬和哉
脚本:冲方丁
監督:野村和也
総作画監督:大久保徹
アニメーション制作:Production I.G
音楽:コーネリアス

声の出演
草薙素子:坂本真綾        バトー:松田健一郎
トグサ:新垣樽助         イシカワ:咲野俊介
サイトー:中國卓郎        バズ:上田燿司
ボーマ:中井和哉         ロジコマ:沢城みゆき
クルツ:浅野まゆみ        ライゾー:星野貴紀
イバチ:間宮康弘         ツムギ:野島健児
荒巻大輔:塾一久         クリス:潘めぐみ
ロバート・リー:麦人       藤本修:NAOTO(EXILE、三代目J Soul Brothers)
内閣総理大臣・藤本彰:近藤浩徳

ARISEの続編にあたり、ARISE border1〜4とテレビ放送版『ALTERNATIVE ARCHITECTURE』の「PYROPHORIC CULT」を見ていないとわかりづらいと思います。
ARISEで解明されなかった謎や、素子の子供の頃の話が出てきたり、ARISEシリーズの最終回のようなストーリーで、本編最初にはおさらいのようなまとめもありません。
「過去の攻殻機動隊を見ている」ことを前提に作られている感じ。
まぁ、25周年記念作品だしね〜

border1〜4はやたら小難しい専門用語みたいなものが出て来たりして、ストーリーがわかりづらいですが、公開直前SP番組で放送された「5分でわかるARISE1〜4」が非常によくまとめられていました。
新劇場版はARISEよりもストーリーはわかりやすいので、楽しめました。(ARISE一気見は、睡魔と少し戦っていたので^^;)

素子の性格はかなり違うけど、攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELLへ続くストーリーとしては、まあまあよくまとめて繋がった、と思いました。

ウィザード級のスーパーハッカーだが、ボコボコにされても致命的なダメージは受けず、サーバーをハッキングする時も絶対やられないところがちょっとすごすぎる。

劇場来場者特典Vol.2をもらいました。
原画の複製で、きれいにスキャンされていて一瞬本物かとおもったけど、タップ穴が開いてなかった…







以下、ネタバレ











人間であるはずなのに、ガラケーが切り捨てられるごとく、次世代へバージョンアップできず死を待つだけとは、残酷すぎない?
電化製品じゃないんだから、生きている人がいるうちは、パーツを作るべきなんじゃない?と思うが、義体化された人の人数からしてコストが高くなって無理とか?
でも、量産できるものとは思えないけど…

クルツがファイヤースターターを新規格・旧規格のどちらの陣営にも流していたところの下りはちょっとわかりづらかった。
最後も自殺っぽかったし、なんで水葬なんですかね?

サンドイッチを食べるシーン、全身義体で全てエネルギーへと変換できるの?
確か、Ghost Tearsで「義体用の食べ物も最近は美味しくなった」と言っていたから、専用の食べ物じゃないとダメなんじゃ?

お前たちはパーツだ、と言いながら、最後は「替えがない特別な存在」と言うところは、過去の攻殻機動隊やイノセンスとは違って可愛げがある素子だった。
若いからなのかな?

素子がいずれネットの世界と融合していくことへの伏線として「第3世界」という表現が出て来たり、コミックス1巻へと続く「桜の24時間監視」(しかしコミックスは人に貸したら、また貸しされて『返せない』と言われ手元にないので詳細は忘れた…失礼なやつだ)があったり、ラストは「 GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の冒頭へそのまま続くかと思わせるカットだが、オリジナルでは突入するのは荒巻部長ではなく6課の中村部長だし、亡命申請の書類をコピーして云々は同じようなことを言っているが、撃たれる人物はロバート・リーではなく外交官なので、直接つながっているわけではないようだ。

カットによって素子の顔がARISEに近い顔つきだったり、旧劇場版に近い顔つきだったりしたが、ビルの上から落ちていく素子は、特に旧劇場版の顔に近かったのは、ボディを乗り換えたんですかね?
子供の頃からヘアスタイルが変わらない義体を乗り継いでいくものなのかなぁ、と思った…

評価:2b


ターミネーター:新起動/ジェニシス(3D:RealD)


監督:アラン・テイラー
原作:Characters by (ジェームズ・キャメロン/ゲイル・アン・ハード)
製作:デヴィッド・エリソン/デイナ・ゴールドバーグ

出演
守護者 / T-800:アーノルド・シュワルツェネッガー(玄田哲章)
ジョン・コナー / T-3000:ジェイソン・クラーク(小山力也)
サラ・コナー:エミリア・クラーク(藤村歩)
カイル・リース:ジェイ・コートニー(細谷佳正)
T-1000:イ・ビョンホン(阪口周平)
オブライエン刑事:J・K・シモンズ(立川三貴)
ダニー・ダイソン:ダイオ・オケニイ(英語版)(伊丸岡篤)
マイルズ・ダイソン:コートニー・B・ヴァンス(手塚秀彰)
スカイネット:マット・スミス(福田賢二)

シュワちゃんが出ているターミネーター、というわけで見に行きました。
3Dで見れば迫力満点だろうと思ったが、2Dで十分でした。
カイル・リースは1作目のマイケル・ビーンの方が好きだった。
サラ・コナーはかなりイメージが違うが、許容範囲。
ジョン・コナーは違和感がありまくり。

年取ったシュワちゃんを無理なく出演させるために、ターミネーターも皮膚組織は年を取る、という設定に。こじつけぽいんですが、ま、しょうがないでしょう。
若き日のシュワちゃんは、第1作と同じに出てきますが、あっというまにオールドシュワちゃんに倒されてしまい…ここから全く違う方向へ話が進んでいく。

時代とともにスカイネットの存在が少しずつ違っていき、全ての電子機器に採用されているOSがスカイネットとして起動する、という設定は、ちょっと現実味がある。

タイム・スリップしてくるところは第1作目通り、「I'll be back」と言ってみたり、イ・ビョンホンの液体ターミネーターが出て来たり、オマージュというのかパロディというのか、その辺は見ていて楽しい。CMでも流れてる、振り返って「よろしくな」と言うところとか、「旧式だがポンコツではない」など、無表情だが一生懸命感情を表現しようとしているターミネーターがいい味出してる。

しかし、サラとカイルの関係が何とも…




以下、ネタバレ











後にジョンが産まれてくる訳だが、1作目では極限状態の中で自然な成り行きだったが、ジェニシスでは二人とも未来を知っていて、そうならなければならないという義務感?から「いい人だから(愛はないけど受け入れる)」というように見える。

3部作の1作目だそうだが、ラストに次回へ続くシーンがあったし、誰がサラ・コナーの子供時代にターミネーターを送り込んだのかが不明のままだ。
二人とも未来へタイムトリップして未来がまた変わり、異なる次元も交差して?未来のヒーローだったジョンは死亡(少なくとも肉体は)。

今後はどういう方向へ話が進んで行くんだろう…

ドボンして痛んだ皮膚とかは再生されたけど、バージョンアップでは若返らないのか。


次回作を見に行く気になるかどうかはわからないが…
やっぱり1作目は不朽の名作だったということを改めて感じた。

評価:2e


 

バケモノの子

原作/監督/脚本:細田守
キャラクターデザイン:細田守/山下高明/伊賀大介
作画監督:山下高明/西田達三
美術監督:大森祟/高松洋平/西川洋一
製作:齋藤優一郎/伊藤卓哉/千葉淳/川村元気
音楽:高木正勝
制作:スタジオ地図

声の出演
熊徹(くまてつ):役所広司
九太(きゅうた)/蓮(れん):宮崎あおい(幼少期)/染谷将太(青年期)
楓(かえで):広瀬すず
多々良(たたら):大泉洋
百秋坊(ひゃくしゅうぼう):リリー・フランキー
宗師(そうし):津川雅彦
猪王山(いおうぜん):山路和弘
一郎彦(いちろうひこ):黒木華(幼少期)/宮野真守(青年期)
二郎丸(じろうまる):大野百花(幼少期)/山口勝平(青年期)
チコ:諸星すみれ
九太の父:長塚圭史
賢者たち:中村正/沼田爆/草村礼子:近石真介
アナウンサー:桝太一(日本テレビアナウンサー)
TV経済ニュース:郡司恭子(日本アナウンサー)

「サマーウォーズ」のあの感動をもう一度!と思い見に行ったが…
声を当てている俳優の大部分がダメだ…
幼少期の九太の宮崎あおいは声が高すぎて、見た目と声がマッチしてない。
青年になってもイマイチなんだよなぁ。
楓の広瀬すずも声に表情が足りない感じ。
役所広司は最初やや滑舌が悪いが、後半は良かった。
大泉洋はさすがにうまい。
リリー・フランキーはおとぼけな感じが良かったが少しこなれてない感じ。
津川雅彦はさすがで、大滝修二かと思った。
意外にうまかったのが一郎彦の黒木華。大人になってからは宮野真守なので問題なし。

同じ俳優起用でも、第一声は「ムム」と思っても、その後は違和感がなくなることが多い、スタジオジブリのキャスティングはうまかったんだなぁ、と改めて思った。

舞台は主に渋谷〜神宮。
写真のように忠実で、西武デパートの看板はちゃんとSEIBUだし、ツタヤ、スターバックスも店名そのまま。写真使っても良かったんじゃ?と思うくらい。
渋天街へ入る路地も本当にある場所なのかもしれない。

離婚してシングルマザーとして育ててくれていた母が事故で亡くなり、本家に引き取られることを拒んで家出、さまよっているうちに迷い込んだ渋天街で熊徹と出会い、弟子として一緒に暮らすことになるが、この設定の描き方に説得力がないと言うかノ8年も消息不明って、おかしいでしょ?
血のつながりはなくても親子の絆みたいなものがテーマだと思うが、8年経過しても、関係は出会った当初と変わっていないように見える。
楓と出会うところも、唐突な感じだしノなんで図書館?





以下ネタバレあり










修行の日々はさらっとした描写で、8年の間に築かれたはずの二人を結ぶ絆のようなものは感じられず、多々良と百秋坊が九太を「誇らしい」とわざわざ説明してくれているが、これも違和感を感じるというか、「本当にそう思って言ってんの?」と思ってしまう。
九太が闘技場で瀕死の熊徹に声援を送るが、この台詞も「えーそう思ってたんだ。全然感じられなかったんだけど」と思ってしまう。

一郎彦は幼少の頃、耳のついたパーカーのフードをかぶっていて、「自前の耳があるはずなのになんでわざわざ耳付きのフードかぶってるんだろう?と思っていたがノお子様の時はあんなにいい子ちゃんだったのに、大きくなってからの豹変ぶりも、大好きな父親がやられちゃったから、というだけでは何だかなぁ…

代々木体育館の裏で繰り広げられた、クジラのCGは大変素晴らしく美しかったが、悪の化身?がクジラの形を取るには、九太の本を拾ったからだけではこれも説得力に欠ける。
渋谷の駅前から代々木体育館のところまで、道路が大爆発でいったい何人犠牲者が出たのやら。

結局、熊徹が九十九神になって九太の心に住むことになり、現実世界?からいなくなってしまったので、人間界に戻ることになったけど、この成り行きも説得力に欠けるんだよね。
楓が九太のどこが好きだと思ったのかもよくわからないし、そもそも主人公自体に魅力が感じられない。

そしてチコは母親の化身だと思っていたのに、別の声優だったのでそうじゃなかったんだ…とちょっとショック。

次回作は見に行かないかも

評価:1g


ジュラシック・ワールド(3D:RealD/極上音響上映)

監督:コリン・トレボロウ
脚本:リック・ジャッファ/アマンダ・シルヴァー/コリン・トレボロウ/デレク・コノリー
原案:リック・ジャッファ/アマンダ・シルヴァー
原作:マイケル・クライトン (キャラクター原案)
製作:フランク・マーシャル/パトリック・クロウリー
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ/トーマス・タル

出演
オーウェン・グラディ:クリス・プラット(玉木宏)
クレア・ディアリング:ブライス・ダラス・ハワード(木村佳乃)
ザック・ミッチェル:ニック・ロビンソン(内山昂輝)
グレイ・ミッチェル:タイ・シンプキンス(松岡茉優)
カレン・ミッチェル:ジュディ・グリア(魏涼子)
スコット・ミッチェル:アンディ・バックリー(根本泰彦)
ロウリー・クルーザース:ジェイク・ジョンソン(小川剛生)
ヴィヴィアン(ヴィヴィ)・オキアミ:ローレン・ラプクス(たかはし智秋)
ザラ・ヤング:ケイティ・マクグラス(川庄美雪)
バリー:オマール・シー(安元洋貴)
ヘンリー・ウー:B・D・ウォン(近藤浩徳)
サイモン・マスラニ:イルファーン・カーン(大塚芳忠)

第一作の「ジュラシック・パーク」は劇場で見たが、何しろ20年経ってるもんであやふやなあらすじしか…
所々で過去の遺物として出てくるジュラシック・パーク時代の小道具(?)に、何となく見覚えがあるかも…

ハイヒールで走り回るクレアがすごい。
かなり練習したらしいが、よくあれで走れるなあ。
インドミナスという最強の恐竜を作り出すために、いろんなDNAをブレンドする様子がものすごく簡単そうに聞こえて、なんだか嘘っぽい。

3D+極上爆音上映だったんだけど、迫力が今ひとつ物足りないような…
音はゴジラの方がすごかったよ。

ラプトルたちは、いつもクチバシを押さえられて寝ているんだろうか?
よけい怒って襲ってきそうな気もするんだけど。
オーウェンと並んでインドミナス・レックス狩りに走るところはかっこ良かった。

グレイが恐竜の歯を一生懸命数えて説明しているが、いったい何のこっちゃ?と思って見てたけど、あれは終盤への伏線だったのか…


以下、ネタバレ















いろんな生物のDNAを掛け合わせてできたハイブリッド恐竜って、人を欺けるほどそんなに頭よくなるかなぁ。
初対面の別種族なのに、DNAの一部が共通、ってだけで会話して意気投合できちゃうわけ?
だけど結局、絆の強さが勝ったということか。

一番良くわからなかったのが、最後の「歯が足りない」のシーン。
グレイが歯の数で恐竜の噛みつき力=強さを指摘し、公開はしていないが園の奥で飼われている、1作目に出て来たティラノサウルス・レックスのことをクレアが思い出して一か八かをかけて1作目と同じ松明で誘い出して、インドミナスに対抗させた、ということは、あとで知って「そうだったのか…」と思いました。

評価:2a


黄金のアデーレ 名画の帰還

監督:サイモン・カーティス
脚本:アレクシ・ケイ・キャンベル
編集:ピーター・ランバート
製作:デヴィッド・M・トンプソン
撮影:ロス・エメリー
美術:ジム・クレイ
音楽:ハンス・ジマー

出演
マリア・アルトマン:ヘレン・ミレン/タチアナ・マズラニー(若い頃)
ランドル・シェーンベルク弁護士:ライアン・レイノルズ
フベルトゥス・チェルニン:ダニエル・ブリュール
パム・シェーンベルク:ケイティ・ホームズ
フリッツ・アルトマン:マックス・アイアンズ
シャーマン:チャールズ・ダンス
アデーレ・ブロッホ=バウアー:アンチュ・トラウェ
女性裁判官ルローレンス・クーパー:エリザベス・マクガヴァン
最高裁判所長官ウィリアム・レンキスト:ジョナサン・プライス
バーバラ・シェーンベルク:フランシス・フィッシャー

2006年に実際に起こった出来事で、ニュースにもなっているのだが、全然記憶にない・・・
キャッチコピーは「一人の女性が奇跡を起こす」だが、実際に奇跡を起こしたのは弁護士のランディなのでは・・・
マリアは何度も「もう終わりにする」と言うが、説得して変換を勝ち取ったのはランディだ。
裁判とういものは、判決が下るまで時間がかかるもので、本編ではあっというまに数ヶ月が経過する。

それでも、マリア役のヘレン・ミレンがすてきだ。
特に、法廷に臨む時のスーツとか、ビシッと決まってる。
が、検索したらカリギュラに出ていたと知ってビックリ。しかもあの役・・・

棺桶の「ダビデの星」にユダヤ人であることの誇りを感じた。
オーストリアでナチに迫害されている時のマリアの服装は、ダビデの星もなかったし、ちょっと違和感を感じたけど。
アデーレがモデルになっている時、「集中してないよ」とクリムトに言われていたけど、あれは何かの伏線だったのかなあ・・・

弁護士事務所のボスの「君が必要だ」の言葉で、ランディは優秀な弁護士として成長しつつあることはわかったが、それでも勝手に事務所をやめ、生活はどうすんの!?状態になっても理解があるランディ奥さんはすごいと思った。

アメリカの裁判官って、あんなに理解があってユーモアがあるものなの?
絶望的な前途と思えるところに、明るい光を感じるシーンだった。
絵画の返還が決まった後、ベルヴェデーレ宮殿の美術館の館長の「どんなことでもする。跪いてお願いする」の頼みを断ってアメリカへアデーレを持ち出すことを告げたときのマリアは、若干ためらっているように見えた。
やはり祖国から叔母(の肖像画)を引き離すことはしたくない、と思っていたんだろうけど、祖国だったオーストリア政府のやり方は許せなかったということか。

マリアの父が「この国に移住して来た時には貧しかったが、頑張って働いた」というくだり、ほんとうにユダヤ民族には「祖国」がないんだなあと思った。

評価:1h


心が叫びたがってるんだ。

原作:超平和バスターズ
監督:長井龍雪
脚本:岡田麿里
キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀
音楽:ミト(クラムボン) 横山 克
演出:吉岡忍
美術監督:中村隆
プロップデザイン:岡真里子
色彩設計:中島和子
撮影・CG監督:森山博幸
編集:西山茂

声の出演
成瀬順:水瀬いのり     坂上拓実:内山昂輝     仁藤菜月:雨宮天
田崎大樹:細谷佳正     三嶋 樹:村田太志     宇野陽子:高橋李依
江田明日香:石上静香    相沢基紀:大山鎬則     岩木寿則:古川 慎
城嶋一基:藤原啓治     成瀬 泉:吉田 羊     坂上八十八:津田英三
坂上シン:宮沢きよこ    順の父:野島裕史      山路一春:河西健吾
玉子:内山昂輝       明田川:柳田淳一      石川:諏訪彩花
岩田:手塚ヒロミチ     岡田:東内マリ子      小田桐:葉山いくみ
賀部:木村珠莉       北村:加隈亜衣       斎藤:榎木淳弥
渋谷:天崎滉平       清水:木島隆一       鈴木:田澤茉純
高村:久保ユリカ      田中:西谷修一       栃倉:前川涼子
錦織:山下誠一郎      福島:石谷春貴       三上:芳野由奈
渡辺:三宅麻理恵

「あの日見た花の名前を僕たちまだは知らない。」のスタッフが、再び秩父を舞台に青春アニメを制作。秩父って言ってもいっこ手前の駅の横瀬が舞台だったけど。
・・・青春って、こんなんだっけ?
今の青春はこんなんなの?

主人公の順が夢見る少女なのはいいが、ラブホテルを「お城」と信じ込むところから始まり、その「お城」から不倫相手と車で出てくる父親を見て「いいなあ」と思い、母親に話してしまったことで結局夫婦は破局、出て行く父親に対して「やり直せると思う」と必死に話しかけるが、父親は「全てお前のせいじゃないか」と言うところなど、登場人物がズレている感じがする。
この事件を境に全く話すことができなくなった順に対する母親の接し方も、全然娘を見てないし。

ミュージカルをやると決まったことも、人前で歌を歌うのに、誰も「はずかしいからいやだ」と言う人はおらず、最近の高校生はみんなカラオケに行くから全然抵抗ないのかな、と不思議に思った。

野球部の田崎君はなかなか潔くて、良かったです。
クラスのみんなも、最後は協力してくれて、いい地域ふれあい交流会になりそうだったのに・・・
ここでそういう行動とるか??
結局、ミュージカルで心が叫びたがっていることを表現することよりも、好きな男の子と一緒にいられるからやってる、それが全てなの、と来たところでダメでした。
クラスのみんなはなんて心が広いんだ・・・と感心します。

評価:1i


リトルプリンス 星の王子さまと私

原作:サン=テグジュペリ
監督:マーク・オズボーン
脚本:イリーナ・ブリヌル
製作:ディミトリー・ラッサム/アトン・スマーシュ/アレクシ・ヴォナール
音楽:ハンス・ジマー/リチャード・ハーヴェイ
歌曲:カミーユ
製作総指揮:ジンコ・ゴトー
ストーリー統括/脚本:ボブ・パーシケッティ
キャラクター・デザイン:ピーター・デ・セヴ
美術:ルー・ロマーノ
共同美術:セリーヌ・デルモ
CGキャラクター監修:四角英孝
CGアニメーション監修:ジェイソン・ブース
CG撮影:クリス・キャップ
CG照明監修:アデル・アバダ
ストップモーション・クリエイティブ監督:ジェイミー・カリリ
ストップモーション美術/キャラクター・デザイン:アレックス・ユーハス
ストップモーション・アニメーション主任:アンソニー・スコット
編集:マシュー・ランドン/キャロル・クラヴェッツ

声の出演
女の子:マッケンジー・フォイ/鈴木梨央
お母さん:レイチェル・マクアダムス/瀬戸朝香
キツネ:ジェームズ・フランコ/伊勢谷友介
バラ:マリオン・コティヤール/滝川クリステル
ヘビ:ベニチオ・デル・トロ/竹野内豊
星の王子:ライリー・オズボーン/池田優斗
うぬぼれ男:リッキー・ジャーヴェイス/ビビる大木
ビジネスマン:アルバート・ブルックス/土師孝也
王様: バッド・コート/坂口芳貞
教師:ポール・ジアマッティ/壤晴彦
飛行士:ジェフ・ブリッジス/津川雅彦

「星の王子さま」は子供の頃多分読んだと思うのだが、面白くなくなかなか読み進まなかった記憶が…
バオバブの木は覚えているのだが、その後がさっぱりなので、途中で挫折したのかもしれない。
よっぽど体調が良くなかったのか、珍しくコンタクトレンズをしていたからなのか(おかげで映画の最中4〜5回目薬をさすはめに)、全編通して睡魔との戦いが続き、半分近く記憶がない気がする。
途中で睡魔に教われることはあるが、最後のクライマックスまで睡魔と戦った映画は初めてだ。
というわけで、薔薇がどうわがままだったのかが不明のまま。

教育ママは極端だが、飛行士が入院するまでは普通だった。しかし、飛行機で飛び立ってからは現実とかけ離れ過ぎていて、話がなんだか良く分からなくなってしまった。
ダメダメな青年になった王子を助け出して故郷に戻り、薔薇と哀しい対面をしたところは分かるのだが、それが現実にどう繋がって行くのがさっぱり??だった。

昼間の回で見たので、観客には子供もいたが、「大切なものは…」のあたりで泣いていた様子。
泣けない私はダメな大人になってしまったということなの?

評価:2c


スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒(3D:RealD)

監督:J・J・エイブラムス
脚本:ローレンス・カスダン/J・J・エイブラムス/マイケル・アーント
製作:キャスリーン・ケネディ/J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
音楽:ジョン・ウィリアムズ
衣装デザイナー:マイケル・カプラン

出演
ハン・ソロ:ハリソン・フォード(磯部勉)ルーク・スカイウォーカー:マーク・ハミル(島田敏)
レイア・オーガナ将軍:キャリー・フィッシャー(高島雅羅)
カイロ・レン:アダム・ドライバー(津田健次郎)
レイ:デイジー・リドリー(永宝千晶)
フィン:ジョン・ボイエガ(杉村憲司)
チューバッカ:ピーター・メイヒュー
C-3PO:アンソニー・ダニエルズ(岩崎ひろし)
ポー・ダメロン:オスカー・アイザック(小松史法)
最高指導者スノーク:アンディ・サーキス(壤晴彦)
ハックス将軍:ドーナル・グリーソン(川本克彦)
ロー・サン・テッカ:マックス・フォン・シドー(有本欽隆)
マズ・カナタ:ルピタ・ニョンゴ(杉本ゆう)
キャプテン・ファズマ:グェンドリン・クリスティー(斉藤貴美子)
ウォリバン:ワーウィック・デイヴィス
アンカー・プラット:サイモン・ペグ(辻親八)
バラ=ティク:ブライアン・ヴァーネル(土田大)
スナップ・ウェクスリー:グレッグ・グランバーグ(かぬか光明)
ギアル・アクバー提督:ティモシー・M・ローズ&エリック・バウアーズフェルド(声)(藤本譲)
ナイン・ナン:マイク・クイン&キプサン・ロティッチ(声)
オビ=ワン・ケノービの声:アレック・ギネス&ユアン・マクレガー(森川智之)
ヨーダの声:フランク・オズ(多田野曜平)
サニッソン:トーマス・サングスター
ファースト・オーダー ストーム・トルーパー:ダニエル・クレイグ/マイケル・ジアッチーノ/ナイジェル・ゴッドリッチ

スター・ウォーズ・シリーズの7作目。
第1作目の公開から40年近く経過しており、役者も年を取り…30年後を描く、はうまいやり方だなあと思った。
第1作目のレイア姫は、言いようによってはチャーミングと言えなくないかもしれないが、少なくとも美しいお姫様ではなく、当時は「なんでこんなキャスティングなの?」と言われていた。
キャリー・フィッシャーは、この作品に出るために、かなりダイエットしたそうだが、今の方が気品があって美人になったと思う。

毎度のことだが、仰々しく「フォースの暗黒面に落ちた」と言ってますがただ単に「超能力を悪いことに使わなければいいってことでしょ?」といつも思います。

ハン・ソロ、チューバッカなど懐かしい顔ぶれが。
しかし、フリークではない私は、ミレニアム・ファルコン号がわかりませんでした…
こんな形だったっけ?と思いました。
デス・スターも同様でした。

そして、飲み屋のオーナー、マズ・カナタはおじいちゃんと信じていたので、「ボーイフレンド」と言ってるのを聞き、「ゲイ?」と思いました。
あとで「女だったんだ!」とびっくりしましたが。

毎度おなじみの冒頭のスター・ウォーズのテーマにのせて始まる「遠い宇宙のどこかで…(だっけ?)」や、いきなりワイプして画面転換するところなども、いつも通りですが、カメラワークなど、いろいろな点で一番最初に公開された「スター・ウォーズ 新たなる希望」にそっくりで、オマージュ作品になっています。
そういうところを楽しみたい人は、1作目を見てから見た方が良いかも。





ネタバレ










カイロ・レンはハン・ソロとレイア姫との息子だが、ソロが連れ戻そうとして息子に語りかけた言葉は死亡フラグ的で、えーっ、まさか??と思っていたら本当にブッサリやられて、ソロは奈落の底へ落ちていってしまい、本当に死んじゃったの??でも帝国の逆襲で冷凍にされても蘇ってたし…まさか本当にこれで終わり??と唖然として見てました。

ジェダイを皆殺しにしたのはレンなのだと思うが、ベイダー卿のマスクに祈りを捧げてる?姿はとてもそんな大それたことをやったとは思えない。

レイが待っているのは兄妹で、それはベンかと思っていたけど、森で会ったときの様子がそうではないみたいだったし、レイとレイア姫と抱き合っている様子も親子の再会ではなかった。
酒屋でのフラッシュバックやルークのライトセイバーに反応したということは、ルークの娘なんですかね?

それにしても、スカイウォーカー家はアナキン→ルーク→ベンと、美形度が下がって来てる。
ルークはレイア同様、若い頃も美形とは思ってなかったけど…田舎臭かったという印象かな。

それにしてもさぁ…なんで最終上映だけ爆音じゃないの?
今までそんなことなかったのに…

評価:2b

 

 

 


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