スウィニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

原作戯曲:クリストファー・ボンド「スウィーニー・トッド」
監督:ティム・バートン
脚本:ジョン・ローガン
作詞作曲:スティーブン・ソンドハイム

出演
スウィーニ・トッド/ベンジャミン・バーカー:ジョニー・デップ
ミセス・ラベット:ヘレナ・ボナム=カーター
ターピン判事:アラン・リックマン
役人バムフォード:ティモシー・スポール
ピレリ:サシャ・バロン・コーエン
アンソニー:ジェイミー・キャンベル・バウアー
ジョアナ:ジェイン・ワイズナー
トビー:エド・サンダース
ルーシー:ローラ・ミシェル・ケリー 

(R−15指定)

19世紀のイギリス。
策略によって無実の罪で捕らえられた理髪師が、スウィニー・トッドと名前を変え、妻と娘を奪った判事に復習を誓う物語。うまく判事を店に招き、スパッとやるはずが失敗し、キレたトッドは1階のパイ屋の女主人から「肉が高くて買えない。向かいの店は猫の肉のパイで儲けてる。死体をパイの材料として使えば、人知れず処分できておまけに儲けられる」と持ちかけられ、それを実行してしまう。

もともと「理髪師とパイ屋の話」として知られていたこの物語は、1847年から舞台で上演され続けてきたそうだが、今回の映画はブロードウェイのミュージカル作品を元にして製作された。

冒頭から唐突に歌うジョニー。ちょっと古いけど、ディズニーの「美女と野獣」のような感じで始まり、ほぼ全てのセリフが歌になっている。殴られ、どつかれても、口から血を垂らしながら平然と歌い続けているのには、ちょっと慣れが必要かも。
メロディはかなり複雑で、カラオケのように前奏があって歌い始める訳ではないし、歌は事前に録音したものを流し、それにあわせて演技をするので、歌う&演技するのは大変だったと思う。
プロの歌手はルーシー役のローラ・ミシェル・ケリーのみらしいが、みんな結構うまかった。歌詞は韻を踏んでいると思われるが、英語がわからないのでそこを味わえないのは残念だった。

美しいメロディにのせて、歌いながらスパスパと首が切られていく。色を抑えた暗い画面だが、血の色は本物よりやや鮮やかで、大げさに吹き出すため、切られる瞬間以外はそれほど凄惨な感じはない。
後半になると結末がなんとなく見えてくる。登場人物で、その後がわかならいエピソードが残されたままスタッフロールに突入したため、最後に何かあるのだろうか…?と思ったが、何もなかった。
本編が暗い画像なので、スタッフロールがまぶしかった。そして長かった…。

評価: 2a


エリザベス ゴールデン・エイジ

監督:シェカール・カプール
脚本:マイケル・ハースト/ウィリアム・ニコルソン
製作総指揮:マイケル・ハースト/デブラ・ヘイワード

出演
エリザベス女王1世:ケイト・ブランシェット
フランシス・ウォルシンガム:ジェフリー・ラッシュ
ウォルター・ローリー:ウライヴ・オーウェン
スペイン国王フィエリペ2世:ジョルディ・モリャ
ベス・スロックモートン:アビー・コーニッシュ
スコットランド女王メアリー(メアリー・スチュアート):サマンサ・モートン
トム・ホランダー:アミアス・ポーレット
リス・エヴァンス:ロバート・レストン
トマス・バピントン:エディ・レッドメイン 

1998年に公開された「エリザベス」の続編。
舞台背景が「敵はスペイン」のみで、前作よりやや単純なのでわかりやすかったせいもあると思うが、期待せず見に行ったため、結構楽しめた。

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【つたない記憶をたどった、前作のあらすじ】
身に覚えの無い罪で幽閉され、暗殺されそうにもなりながらも王位を手にしたエリザベス。女王となることは、自身の保身のためでもあった。国内のさまざまなトラブルを乗り越えはしたが、恋人に裏切られ、絶望したエリザベスは、女である事を捨て、髪を切り、聖母マリアを模倣した白塗りの姿で国民の前に立つ。「この先誰も愛さない。国(国民)を伴侶とし、王としてのみ生きる」と決心するのだった。
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前作のラストで、白塗りの姿で「自分はバージンとなった」と言い、その姿を見て民衆がひれ伏すシーンの意味がわからなかったが、「Virgin」には聖母マリアの絵や像という意味があり、「私は聖母となる」と言ったエリザベスの姿が教会にある聖母マリアそのままだったため、民衆があのような態度を示したということらしい。 前作はおそらく30代半ば(1569年頃)まで。
モーツアルトのレクイエムが流れ、この先一生孤独に暮らしていくのか・・・と感じさせるラストだったが、52才(1585年)となった本作では堂々としており、女王であることを楽しんでいるようであった。
ストーリーは、真偽はともかく記録に残っているエピソードを繋ぎ合わせたものらしい。たくさんの衣装やカツラ(戦場でのロングヘアのカツラも)、ベスの妊娠と結婚など記録にあった出来事のようだ。

メアリ女王が殺された時に赤いペチコートを着ていたというのは事実だが、作中では犠牲となったカトリック教徒の血で染めた衣装ということになっているようだ。イギリス人なら「周知の事実」なのかもしれない。
他にもスペイン国王が娘のイザベル(作中では『エリザベス』と呼んでいる事もあった)に「おまえをイングランドの王にしてあげよう」と言うセリフや、意味あり気な行動などは、フェリペ2世がエリザベスの異母姉であるメアリー1世と一時期結婚していたことなど、英国の歴史を知らないと謎の行動のままだ。(イザベルはメアリーの子ではなくフランス王女の子である)

時折見せるヒステリックな言動や、侍女に自分を重ねて疑似体験をしてみるところ、ローリー卿に本心を見せる時などは、「中身は誰かに支えてもらいたい普通の女」なのだと思わせる演出なのだろうが、いかにも…という感じでやや興ざめ。

スペイン艦隊とのアルマダ海戦の様子は圧巻。
その時のエリザベスの演説などを見ると、「まぁまぁ良い統治者だったのだろう」と思わせられる。
今回もラストは「聖母マリア」だったが、赤子を抱いていたので前よりも何を象徴しているのかがよくわかった。

スタッフロールがものすごく長く、見ていて疲れた。

評価: C1


Sweet Rain 死神の精度

原作:伊坂幸太郎「死神の精度」(文藝春秋 刊)
監督:筧昌也
脚本:筧昌也/小林弘利
音楽:ゲイリー芦屋
主題歌:藤木一恵(小西真奈美)「Sunny Day」

出演
千葉(死神):金城武
藤木一恵:小西真奈美
かずえ:富司純子
藤田敏之:光石研
阿久津伸二:石田卓也
青山(死神):村上淳
竹子:奥田恵梨華
大町健太郎:吹越満 

「7日後に不慮の死が予定されている人間を観察し、”実行=死”か、”見送り=生かす”かを判定する死神千葉。ターゲットとなった女性のある才能が、千葉の心を動かし、やがて人間に対する見方を変えていく…」
とあったので、一人の人間を見守り続けていくのかと思ったら、全く関係ない、時代もバラバラなターゲットのオムニバスストーリーが淡々と続いていく。
時代や登場人物同士の関連などの説明はほとんどないが、良く見ていれば繋がりは一応わかる。
「精度」の意味は最後まで見ていればああ、なるほどと思ったが、地味な作品だった。

ところで…千葉のヘアスタイルが誰かに似てると思ったら…橋下知事だった。見ている間、どうしてもあの顔が頭から離れず困った…

評価: C5


 

王妃の紋章
(原題「満城尽帯黄金甲/Curse of the Golden Flower」)

原作:「雷雨」
監督:チャン・イーモウ
脚本:チャン・イーモウ/ウー・ナン/ビエン・ジーホン
音楽:梅林茂

出演
国王:チョウ・ユンファ
王妃:コン・リー
祥王子:リィウ・イエ
傑王子:ジェイ・チョウ
蒋嬋:リー・マン
蒋医師:ニー・ターホン
蒋氏(蒋の妻):チェン・ジン
成王子:チン・ジュンジエ 

900年代の中国(唐)が舞台。見た目はキンキラの国王一家が崩壊していく様子を描いている。
見どころは何とといっても「豪華な衣装、豪華なセット、大量のエキストラ、舞踏のような殺陣」。
特に、撮影後は毎日金庫にしまわれたという衣装は、見応えがあり、映像と音は美しくすばらしい。
最後の決戦?の大量のエキストラに鎧を着せて撮影したカットも迫力満点だ。
とにかくモブシーンが多く、衣装代がべらぼうにかかったであろうことは、よくわかる。
…それ以外は何もないです。

原作はもっと人物が掘り下げて描かれているらしいが、映画では登場人物それぞれの行動の根拠がなんだかわからないし、説得力に欠ける。
王が王妃に一服盛る理由も「何で今更」だし、そもそもなぜ王妃との仲が冷えたのかも良くわからない。王がいつまでも前妻を忘れられないから、という理由から夫婦仲が冷えたのであれば、映画の描写では説得力に欠ける。

第3王子の成王子に至っては、伏線はあったが行動が突飛すぎて、王妃の実子とはとても思えなかった(公式サイトを見るまでは妾腹の王子だと思っていた)。
王妃は王妃で、勿体振って最後まで明かさなかった「秘密」は大した事ない内容だったし、皆、王妃の行動に翻弄されただけだったような…

中国では「LOVERS」を抜いて映画史上歴代1位らしいが、原作の舞台劇は、中国では誰もが知っている有名な話で、「今年は誰が王妃を演じるか?」などが話題になるそうだ。日本で言えば忠臣蔵みたいなものなのか?

…「ライラの冒険」の方が良かったかも…

評価: C6


 

幻影師 アイゼンハイム

原作:スティーヴン・ミルハウザー「幻影師、アイゼンハイム」(『バーナム博物館』白水Uブックス所収)
監督・脚本:ニール・バーガー
製作:マイケル・ロンドン/ボブ・ヤーリ
撮影:ディック・ポープ
音楽:フィリップ・グラス

出演
アイゼンハイム:エドワード・ノートン
ウール警部:ポール・ジアマッティ
ソフィ・フォン・テッシェン公爵令嬢:ジェシカ・ビール
レオポルド皇太子:ルーファス・シーウェル
興行師フィッシャー:エディ・マーサン 

19世紀末のウィーン、「天才」と言われた家具職人の息子は、幼なじみの公爵令嬢と恋に落ちる。二人は身分の差から駆け落ちを試みるが、見つかってしまう。「この場で私たちを(イリュージョンのように)消し去って。お願い」という彼女の願いは叶えられず、二人は引き離されてしまった。
15年後、彼は「アイゼンハイム」と名前を変え、幻影師となってウィーンに現れ、公爵令嬢ソフィと再会する。
彼女は皇太子レオポルドと婚約していたが、何者かに殺されてしまう。
彼女の死の真相を明かそうとするアイゼンハイム…。

アイゼンハイム役のエドワード・ノートンがはまり役。雰囲気もさることながら、マジシャンとしての技術もかなり訓練を積んだらしく、優雅な手つきですばらしい。
何よりも「イリュージョン」は、劇中の観客と同じように見入ってしまう。
劇中のイリュージョンは、その当時似たようなものが存在していたというから驚きだ。(パンフレットには全てではないが、種明かしが載っている。最近はやり?の袋とじになっているので、鑑賞前に購入しても大丈夫です)
映画ではおそらくCGだと思うけど。

Paul danielsが彼流にアレンジした「オレンジの木」のイリュージョン映像をYou Tubeで見ることが出来ます。

ダレることなく話がテンポよく進み、音楽も映像に非常に合ってる。
アイゼンハイムの言葉、行動を冷静に考えれば、ラストは途中で察しが付く人もいるのかも知れないが、分かり易く「証拠(?)」を並べてくれていて、親切な作りになっている。
ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、最後まで見たあとに、それぞれの立場や思いを考えると、レオポルド皇太子はちょっと気の毒だなぁと思った。

アメリカでインディペンデント系の作品として公開されたが、口コミでスタート当時の51館が1438館まで拡大し、22週のロングランを記録。同じ頃公開された「ブラック・ダリア」「レディ・イン・ザ・ウォーター」などを抜く興行収入を達成したそうだ。
原作は30ページくらいの小品で、主にアイゼンハイムのイリュージョンについて語っており、ソフィもレオポルドも登場しないらしい。

隣のオジサンが貧乏揺すりみないなのをずっとしていて、集中できなかったので、もう一回見たいです。

評価: C3


 

ミラクル7号(日本語吹き替え版)

監督・製作・脚本:チャウ・シンチー

出演
ティー:
シャウ・シンチー(山寺宏一)
ディッキー・チャウ:
シュー・チャオ(矢島晶子)
ユエン先生:
キティ・チャン(魏涼子)
カオ先生:
リー・ションチン(藤原啓治)
体育の先生:
フォン・ミンハン(落合弘治)
ジョニー:
ホアン・レイ(田中真弓)
暴龍:
ヤオ・ウェンシュエ(木村昴)
マギー:
ハン・ヨンホア(川田妙子)
ボス:
ラム・ジーチョン(塩屋浩三) 

「少林サッカー」「カンフーハッスル」のチャウ・シンチー監督が、3年ぶりに監督・脚本・製作・出演を兼ねるSFファンタジー。
序盤はしつこいくらいに、ディッキー親子の貧乏ぶり・いじめられぶり(生徒だけでなく教師からも…)が続く。
ディッキーは、基本的には頭のいい子なのだが…おもちゃをねだって駄々をこねるところなど「ほんとに同一人物?」と思うような言動がある。後半も「この年の子供って、こんなこと言うものだろうか?」と思うようなセリフもあって、なんとなく違和感が。

「少林サッカー」ばりのぶっ飛びアクション?は素直に笑えるが、所々にポン、ポンと挿入されているため、ファンタジーっぽい部分と今一つマッチおらず、中途半端な感じ。

ミラクル7号略してナナちゃんは、CGがやや浮いている感じだが、仕草や表情はとても可愛い。特にディッキーに「すごい工具を出せるんだろ!出せよ!」と迫られ、何とか出そうと頑張っている姿は、けなげだ。
ナナちゃんの正体は謎だが、見た人みんなが「新種の動物」と思わず、「分解しようぜ」と人工物だと思ったことが不思議だった。いじくり回されて破裂してしまうんじゃないかと思った…。

ティーの職場のボスと、比較的公平だった体育の先生が、いい味を出している。
ディッキーが女の子だということは知っていたが、ジョニー、暴龍も女の子だそうで、驚き。

随所にパロディと思われるようなカットがあるが、元ネタがなんだか思い出せないものも。
途中「I like Choppin(小林麻美がカバーした「雨音はショパンの調べ」)」が流れてきて、懐かしかった。その他の挿入曲もその時代のものだと思うけど…どこかで聞いたことはある感じだが忘れました。

途中から最後が読めてしまうが、親子で見に行くといいかも。
…場合によっては反感買ってしまうこともあるかもしれないですが。
子供がターゲットらしく字幕上映がなくて、仕方ないので吹き替えを見ました。

評価: 


GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0

原作:士郎正宗「攻殻機動隊」(講談社ヤングマガジンKCDX)
監督:押井守
脚本:伊藤和典
音楽:川井憲次
2.0版CGI制作:POLYGON PICTURES Motor/lies
2.0版サウンドデザイナー:ランディ・トム/トム・マイヤーズ
アニメーション制作:Production I.G

声の出演
草薙素子:田中敦子   バトー:大塚明夫
トグサ:山寺宏一    イシカワ:仲野裕
荒巻大輔:大木民夫   人形使い:榊原良子 

1995年秋に公開され、「マトリックス」他さまざまな作品に影響を与えた、押井守監督作品「GHOST IN THE SHELL」のバージョンアップ版。
8/2公開の「スカイ・クロラ」にあわせて「前回劇場で見てない人のために、劇場でかけたい」ということだったらしいが、最初音響だけ作り直すはずが、前作で表現しきれなかった部分をCGに差し替えての「バージョンアップ」ということだそうだ。

CGを使用していた箇所は、続編の「イノセンス」に合わせたオレンジ色がかった色調になった。全体的に暗い画面になっている。
少佐はフル3DCGにさし変わった部分が3箇所くらいあり、やっぱり作画している部分とマッチしていない。しかし光学迷彩の処理は自然になった。
スカイウォーカーサウンドだけど、後ろから音がまったくしない。劇場が広すぎるから?
新宿ミラノ座は席の傾斜もほぼないに等しいため、前の人の頭がじゃまだった。もっとスクリーンの位置を上げるとかしてくれないと…。シネコンに慣れていると、古い劇場での鑑賞は辛い。
他に選択肢がなく仕方がない場合を除き、ミラノ座では観たくない。(と、エヴァの時も思った)

人形使いが家弓家正から榊原良子にかわり、以前は「男女間の結びつきで子孫を残す」というようなニュアンスだったのが、同性同士になったため意味合いが変わってしまった。
ウィリス博士と6課の中村部長の車中の会話「片思いの相手でもいたのかもしれん」を受けて、「さまざまなネットを巡り、9課の存在を知った。・・・9課にとどまろうとしたのは私の意志だ」が不自然になったが、終盤の素子がダイブしているときの会話「私を選んだ理由は」「私たちは似た者同士だ。まるで鏡を挟んで向き合う実態と虚像のように」は同性の方がしっくり来る気がする。

少佐の声が艶っぽくなった。素子が人形使いにダイブしている時の会話は、以前は不安げな感じだったが、今回は落ち着いた声になっている。
榊原良子の存在感がすごい。榊原良子版の方が私はいいかも。
4年ぶりくらいに観たけど、作画はいいですね。ちょっとした仕草とか、人間が自然に動いている。
ストーリーとは関係ないけど、ごみ回収業者の運転手は監督に似ていると思った。13年前は若かったはずだから、似てなかったんだろうけど。

パンフは半分が以前の復刻版、これは原版がないようで、スキャン画像(もしくは写真から製版?)を使用していると思われる。反対側から開くと2.0の解説で、インタビューなど結構盛りだくさんな感じ。1500円とちょっと高いが、これくらいならまぁ…といった内容。

以下、バージョンアップした箇所(新作CGに変わったところ)
間違っていたらゴメン

冒頭(「企業のネットが…」はカットされている)〜素子がたたずんでいるカット〜「生理中なんだ」でコートを脱ぐところまでフルCG(煙突はFF7みたいだった)
狙撃のために飛び降りる素子(フルCG)
外交官の部屋の水槽がCGに
素子が外交官を撃つカットの割れる窓ガラスがCG
光学迷彩で消える素子(フルCG、顔は違和感があるが、光学迷彩で消えていく様はリニューアルの方がいい)
オープニング(っていうの?)はタイトル、脳のスキャンはオレンジ色に、マトリックスにパクられたところは全く違うCG映像に差し替えられている。素子の体が作られていくカットはそのまま使用されているが、周りの光がオレンジ色に変更。
スタッフ名が入る所(カシャカシャ・・・っていうところ)、旧作でCGを使用していたカットは、全て素子の体に皮膚が電子で貼られていく様(原作の解説に近い表現になっている)へと差し替え
外務大臣のヘリが降りていくカット、人数も増えている(ヘリ、飛行機類はほとんど新作CG)
荒巻部長と外務大臣がエレベータで降りてくカットの外の風景も変わっていたと思う
外務大臣の秘書の脳のスキャンCG
素子が電脳にアクセスし、回収車の位置を確認するカット(この後の位置確認のマップは全てオレンジ色のCGに差し替え)
”人形”を倒す、光学迷彩で姿を隠している素子
ダイビングをする素子〜舟に上がる直前までフルCG
船上のバトーとの会話のカットで、素子の背景の都市はオレンジが基調になったものに変わっていたと思う(バトーのカットは従来のまま)
9課の課長室での人形遣いの脳のCG
地下駐車場の感圧計のCG
人形遣いの愛称が「彼」→「彼女」に、声優が家弓家正→榊原良子に変更
人形遣いを略奪して逃走する光学迷彩の男
素子を運ぶヘリ、この後しばらく続くヘリと都市のカット
博物館の天窓がヘリの銃撃で割られるカット(窓ガラスのみ差し替え)
素子を探す戦車(フチコマ?)のサーチのCG
戦車をこじ開けようとする素子のCG映像はオレンジ色に変更
素子が撃たれるカットの空から降ってくる天使は無くなっていた気がする(羽が散るカットはあった)。撃たれてからバトーの腕と素子の首が飛ぶまでの時間が短かくなったと思う
少女になった少佐が手を動かすカットも違っていたような…?気のせいかな?
「ネットは広大だわ」でパンしていく都市のカット(黒い夜景、ビルの灯はオレンジ色に変更)

評価: ミラノ2


 

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

監督:スティーブン・スピルバーグ
製作:フランク・マーシャル
製作総指揮:ジョージ・ルーカス、キャスリーン・ケネディ
原案:ジョージ・ルーカス、ジェフ・ネイサンソン
脚本:デイビッド・コープ
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
インディアナ・ジョーンズ:
ハリソン・フォード
マット・ウィリアムズ:
シャイア・ラブーフ
イリーナ・スパルコ:
ケイト・ブランシェット
マリオン・レイヴンウッド:
カレン・アレン
"マック" ジョージ・マクヘイル:
レイ・ウィンストン
"オックス" ハロルド・オクスリー:
ジョン・ハート
ディーン・チャールズ・スタンフォース:
ジム・ブロードベント 

19年ぶりの「インディ・ジョーンズ」の新作。前作「最後の聖戦」からも19年後の1957年が舞台。
インディも58才になり、アクションはややテンポダウン気味だが、がんばっている。

冒頭ではどこかで見た場所とアレが登場。ずっとあそこに保管されたままなのね…
今回の「叫びまくるヒロイン」はマット・ウィリアムズの役割で、マリオンはやや優秀な助手になってました。
「ロズウェル」と聞いたときに「どこかで聞いたことある地名…」と思ったが、その言葉が指し示す結末となり、ちょっと開いた口が塞がらない状態に。

ケイト・ブランシェットは執念の軍人として戦ってました。ロシア人の設定なのでなまりのある英語を話してたが、うまくなまっていたのかはわかりません。
スリル有り、笑い有り、スペクタクル有りで、結構面白かったです。

インディ、被爆しちゃったんじゃないのかなぁ…というか、冷蔵庫で免れられるものなのか?
ここだけは唯一の被爆国の国民としては、いかがなものか…と思われるカットだ。

公開の日にディズニー・シーに行ったら、かなり若いインディが大活躍してました。映画にあわせたアトラクションを作ったのかと思ってましたが、全然関係ないそうです。映画は「クリスタル・スカルの王国」ですが、アトラクションは「クリスタルスカルの魔宮」でした。

評価: 2B


 

 

 


紫堂トップページシネマの部屋